笑顔は、信頼のはじまり
Insights
コラム・経営知見
経営と理念をめぐる考察を、毎週お届けします。折にふれて、代表からのメッセージも掲載します。
分断を、繋ぎ直す
箱の外にあるもの
希望は、大きな光から生まれるのではない
希望を創り出す、ということ
笑顔は、信頼のはじまり
仕事の場面で、言葉が届かないと感じることがあります。初対面の相手との打ち合わせ、緊張感のある会議、言葉や文化の違いを越えて伝えなければならない場面。丁寧に説明を重ねても、相手の心が開かない。そんなとき、私たちはつい、もっと正確な言葉、もっと説得力のある言葉を探しがちです。しかし、信頼のはじまりは、必ずしも言葉の巧みさにあるわけではありません。
ELPIS Groupの理念は、「すべての命に、希望(ELPIS)を創り出す。」です。その理念を支えるELPIS Valueの一つに、「笑顔」があります。文化や言語の壁が立ちはだかる世界において、「あなたは大切な家族です」と心から伝えるための、唯一無二のツールが笑顔である。そう私たちは考えています。笑顔は、言葉によるコミュニケーションの壁を越え、相手に安心感を与え、信頼の絆を結ぶ起点になります。
ここで大切なのは、笑顔を「感じのよさ」や「愛想のよさ」として扱わないことです。笑顔の土台にあるのは、相手を一人の命として尊び、家族のように向き合う姿勢です。肩書きや立場、取引の条件で相手を区切るのではなく、目の前にいる人を大切な存在として受け止める。その姿勢があって初めて、笑顔は取り繕いではなく、誠実な意思表示になります。相手は、言葉の内容よりも先に、その姿勢を感じ取ります。
もちろん、笑顔だけでは解決しない問題もあります。厳しい事実を伝えなければならないとき、意見が対立するとき、笑顔でごまかしてはなりません。大切なのは、笑顔と誠実さを切り離さないことです。伝えるべきことを正直に伝え、相手の尊厳を傷つけない言葉を選ぶ。そのうえで、笑顔を忘れない。困難な状況のなかでこそ、相手を安心させる一つの笑顔が、次の対話への扉を開くことがあります。
ビジョンである「希望の連鎖が、世界を照らす未来。」は、大きな仕組みだけで生まれるものではありません。一人の笑顔が相手の緊張を解き、その相手がまた誰かに安心を渡していく。そうした小さな連鎖の積み重ねの先に、未来は形を変えていきます。ミッションである「時代を創る、希望となる。」も、今日の仕事のなかで、誰かとのあいだに信頼の起点をつくれたかどうか。その積み重ねのなかにあります。
明日、誰かと向き合う場面で、まず自分から笑顔で始めてみること。その小さな一歩が、信頼のはじまりになるのだと私たちは考えています。
分断を、繋ぎ直す
世の中には、切り離されて語られるものが数多くあります。人と人、経営と感情、利益と理念、個人と社会。本来は繋がっているはずのものが、分断されたまま扱われている場面に、私たちは日々出会います。
経営と感情は、その代表です。経営は数字で語られ、感情は「経営とは別」とされがちです。しかし、会社を動かしているのは人であり、人の感情を置き去りにした経営は長く続きません。利益と理念も同じです。どちらか一方ではなく、両方を繋いで初めて、持続する事業になると私たちは考えています。
分断は、機会の損失でもあります。繋がっていないところには、情報も、信用も、人の流れも生まれない。逆に、繋ぎ直された場所からは、新しい価値が生まれていきます。
私たちELPIS Groupの使命の一つは、この「繋ぎ直し」です。すべての命に希望を創り出すという理念のもと、人と人、企業と社会、今日と未来を繋いでいく。一つの会社が元気になれば、そこで働く人の家族が変わり、地域が変わっていく。希望の連鎖は、繋がりの先にしか生まれません。
分断されたものを繋ぎ直すこと。それは派手な仕事ではありませんが、社会の土台を作る仕事だと、私たちは信じています。
箱の外にあるもの
現代の生活は、箱に囲まれています。家、車、電車、会社。箱から箱へ移動する毎日は安全で、快適です。しかし私たちは、快適さの中に留まり続けることの危うさも感じています。
身体を動かさなければ、感情も動きにくくなります。動きの少ない生活は、少しずつ人のエネルギーを奪っていく。「安定」という言葉は尊いものですが、その安定が命を躍動させるものなのか、それとも人を眠らせてしまうものなのかは、問い続ける必要があるのです。
私たちが大切にしたいのは、今を感じる力です。過去を悔やみ、未来を案じるあまり、今この瞬間を粗末にしないこと。エネルギーの出し惜しみをせず、今に全力で向き合うこと。生きる世界に存在するのは、今の連続だけです。それが、命の躍動を取り戻す第一歩だと考えています。
新しい自分を見つけたいとき、道に迷っているときこそ、外へ出る機会を大切にしてほしいと思います。誘われたら、まずイエスと言ってみる。箱の外にしか、新しい景色はありません。
私たち自身も、変化を恐れず動き続ける組織でありたいと考えています。停滞は、安定の顔をしてやって来る。その思いがあるからこそ、私たちは今日も一歩を踏み出し続けます。
希望は、大きな光から生まれるのではない
仕事のなかで、立ち止まらざるを得ない場面があります。計画が思うように進まないとき、相手の気持ちが見えなくなったとき、自分の力が足りないと感じるとき。そんなとき、私たちはつい、どこか遠くにある大きな答えや、状況を一変させる出来事を待ちがちです。しかし、希望というものは、遠くから差し込む大きな光として現れるばかりではありません。多くの場合、それは目の前の一歩のなかに、静かに生まれます。
ELPIS Groupの理念は、「すべての命に、希望(ELPIS)を創り出す。」です。ここで大切なのは、「与える」ではなく「創り出す」という言葉です。希望は、すでに完成したものを手渡すものではなく、相手と向き合い、状況と向き合いながら、その場でともに形にしていくものです。最初の一歩は、大きくなくてよいのです。声をかけること、話を最後まで聴くこと、感謝を言葉にすること。そうした小さな行いが、相手の心に灯りをともし、やがて次の行動を生みます。
私たちのビジョンは、「希望の連鎖が、世界を照らす未来。」です。一つの灯りは小さくても、それが誰かの次の一歩を支え、その人がまた誰かを支えるとき、連鎖は広がっていきます。経営においても、仕事においても、この連鎖の起点は、特別な立場や大きな権限ではありません。目の前の人に、家族のように向き合う姿勢です。肩書きや立場で相手を区切るのではなく、一人の命として尊び、困っているときには見返りを求めず手を差し伸べる。その当たり前の積み重ねが、組織の空気を変え、やがて社会へと広がっていくのだと考えます。
もちろん、現実には、感謝だけでは解決しない問題もあります。笑顔だけでは乗り越えられない壁もあります。それでも、困難な状況のなかで「どうすればできるか」を考え続ける姿勢と、絶望のなかにいる人に寄り添い、次の一歩をともに探す姿勢は、決して無意味ではありません。ELPIS Valueが示す愛、貢献、感謝、幸せ、笑顔、希望は、きれいな言葉として掲げるためのものではなく、日々の選択の基準です。迷ったときには、自分の得になるかどうかではなく、相手の次の一歩につながるかどうかを問う。その問い直しが、判断をぶれにくくします。
ミッションである「時代を創る、希望となる。」は、遠い未来の宣言ではありません。今日の仕事のなかで、誰かの一歩を支えたかどうか。その積み重ねの先に、時代は少しずつ形を変えていきます。大きな光を待つのではなく、今日、自分の手の届く範囲で一つの灯りをともすこと。そこから、希望の連鎖は始まります。
希望を創り出す、ということ
私たちELPIS Groupの理念は、「すべての命に、希望(ELPIS)を創り出す。」です。
ELPISとは、「希望」を意味する言葉です。社名にこの言葉を掲げたのは、希望が訪れるのを待つのではなく、自らの手で創り出すものであると同時に、人と人の関わりの中で生まれていくものでもあると私たちは考えるからです。
困難のまっただ中にいる人に、「一歩踏み出して」と言うのは簡単です。しかし、言葉だけなら、それは時に無責任にもなり得ます。本当に苦しいとき、人は動けないこともある。その気持ちを理解せずに励ますことは、かえってその人を孤独にしてしまうからです。
私たちは、まず理解し、あなたの感情を私たちの愛で包み込みます。今いる場所で精一杯耐えている、その姿そのものを受け入れること。そして、待つことも大切にすること。嵐の中でじっと耐える時間は、決して無駄ではありません。
必要とされるときに、そっと手を差し伸べる存在でありたい。差し伸べられた手に気づいたとき、人は少しずつ前を向けるようになります。その手に気づく瞬間こそが希望なのだと、私たちは考えています。
そして、希望は一人の中で完結するものではありません。誰かの心にともった小さな灯りは、やがて周りの誰かの心にも灯りをともします。私たちがVisionに「希望の連鎖が、世界を照らす未来。」と掲げるのは、その連鎖の起点でありたいと願うからです。
活動を通じて、関わる一人ひとりの人生に寄り添い、希望の灯りをともすこと。それがELPIS Groupの存在意義です。
このコラムでは今後、私たちが大切にしている考え方や、在り方、日々の活動の中で見えてきたことを、少しずつ綴ってまいります。読んでくださるあなたの心に、小さな灯りがともれば幸いです。
発行:株式会社ELPIS Group(ELPIS Group Inc.)。発行主体の詳細は会社概要をご覧ください。
経営と理念をめぐる考察を、毎週お届けします。折にふれて、代表からのメッセージも掲載します。